Greetings from Lover's Lane
ブルース・スプリングスティーンについて、なにもかも。
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"Wrecking Ball" (2012) Bruce Springsteen
WRECKING_TOUR_art2.jpg

遂に"Wrecking Ball"が日本でもリリースされた。この二週間、俺の日常は紛れも無く本作と共にあった。今は、このアルバムを通して見えてくるアメリカと久しぶりのブルースの音楽的冒険に熱狂している最中だ。誤解を恐れずにいえば、日本では、85年の来日公演以来の勢いで、さまざまな形で、このアルバムについて、それぞれのレビューが披露されている。今後も、何度か内容に踏み込んだ文章はUPすると想うが、まずは、アルバムに触れて書き上げた第一弾を、残しておきたいと想う。長広告に突っ走ったところや、つんのめったりしているような箇所は、ご容赦を!


 スプリングスティーンは、"Nebraska"を作った頃から 頭の中に浮かんだ音楽的発想を、即座に実現できずに何度となく悔しい想いをしたのかもしれない。そうでなかったら、なにもかも、バンドと一緒にレコーディングをし続けているはずだと想うから。そう、ブルースは アコースティックスタイルのソロアルバムは数枚制作していたが、E-Streetersと離れた(なにせ、マックスしか参加していないのだ!)バンドでロックするソロアルバムは 本当に久しぶりだ。ほとんどの曲が、ブルースの歌とアコースティックギターをベースに作られ、これ以上ないぐらい、練り上げられたアレンジを施されて、これが見事にハマっている。

 従来の、世間的なイメージの一つである、エルヴィスプレスリーの系譜からなるブルーアイドソウル、スタイルのロックンロールから いい意味で音楽的に解放され、冒険することに成功している。各曲のメロディからは、ある意味、音楽的な壁を乗り越えることができたという開放感を強く感じる。相乗効果なのか、ブルースの歌も、ライヴでの疾走感や、勢いが見事に捉えられている。何よりも、"The River"や"Born In The USA"期以来の(とあえていいたい)の、底抜けの音楽的豊穣さが、見事に蘇生している。実作業こそ昨年ぐらいからだが、内容的には、ここ数年のソロで取り組んで来たレコーディングの集大成として、アルバム一枚で一つの絵が仕上がるような形に選曲を構成したんだと想う。若い頃のブルースなら、ストリングスをダビングしたり、コーラスを加えるのを極力抑えたような箇所でも、徹底的にメロディが活きるようなアレンジが採用されている。まともに伝えるには難しい内容の歌詞を伝えやすくする意図があるのかもしれない。完全なネイティヴではないので判断は難しいが、言葉と音のバランスも、多分、相当に配慮されてmixされていると想う。

 1stシングルの"We Take Care Of Our Own"は、王道のブルース節!メロディがいいし、リフレインのマジックも宿っている。最初はE-Street Bandに聴かせるつもりで作ったのかもしれない。本当は後半にサックスのブロウが、、というのは禁句か?や、そういう次元をいい意味で乗り越えられていると感じたからシングルにしたんだと想った。"Easy Money"は"Into The Fire"のバックトラックを応用して、全く新しい曲を書いてみた、、のかもしれない。"Jack Of All Trades"は、ブルースのキャリアではなかなか、ありそうでなかった曲だと想う。トムマセロのギターソロは、素晴らしい!"Death To My Hometown"は、前作の"Last Carnival"のAメロに酷似したリフレインを、曲のブリッジに放り込んでいるのが印象的だし、それが活きている。ブルースのキャリアの中でも今までにない場所に収まるナンバーだ。これについては後述する。

 "Wrecking Ball"は、前回のツアーでも披露していたが、"The River"以降のスタジオアルバムのロックナンバーは、スタジオで一発録りしたラフな感じを意識的に抑えているように想っていた。その壁をブルースがブレイクスルーした曲だと感じた。アウトロの疾走感はライヴの感覚をそのままスタジオに封じ込めたような勢いがある。"You've Got It"は、久しぶりに聴いたブルースの艶のあるロックンロールの声!これは、若い頃のアルバムに入ってても遜色ない。ブルース自身の、ギタリストとしての真骨頂といえるスライド爆発のブルージーなギターを炸裂させている。凄い!"Rocky Ground"は超問題作。ちょっと今までの作品に比肩できないぐらいだ。"Death To My Hometown"もそうだが、数年来のThe Rootsとの共演や、The Gaslight Anthemといった幾多の若いバンドとの交流からフィードバックされたと想われる、今現在のシーンにも強力にフックする音楽的アイデアを形にしたナンバー。昨年、クラレンスクレモンスが亡くなった後に、彼の遺族やレッドバンクロッカーズの面々とライヴや、それ以外の場面でこれまでにないぐらい、濃密な時間を過ごした結果、手にした新しいソングライティングの視座を形にしたんだと想った。"Land Of Hope & Dreams"は、ライヴで初演以来、"The Rising"にも、"Magic"も、"Working On A Dream"にも収録されず、スタジオテイクはお蔵入りかと想っていた。"This Train"のリフレインの部分のドラムの打ち込みはいらないんじゃない?とか、この13年のベストのライヴテイクを選べば良かったのに、とか、さんざんなことを聴いた当初は想った。でも、アルバムの曲順で、何度となく聴くうちに、自然としっくりとくるようになっていたのだ。この11曲の登場人物は勿論、かつてのウェンディも、メアリーも、テリーも、スパニッシュジョニーも、ジェーンも、このチケット不要の"Land Of Hope & Dreams"行きの列車に、乗ったり途中下車しながら、今も、ブルースと聴き手の心の中で、しっかりと息づいているのだ。それが今も、彼の音楽に強烈に惹かれつつける最大の理由だ。

ブルースが、このアルバムの創作過程で手にした方法論を 完全に自分のものにして突き詰めたら、次のアルバムも、その次のアルバムも、今、想像もできないような傑作になるだろう。そして、いい意味でE-Street Bandと他のミュージシャンとセッションしたナンバーがアルバムの中で共存できるようになるように想う。早くもキックオフしたツアーでは、新曲の多くが披露されているし、今までの曲も、極力絞られて控えめな印象がある。"Wreckin Ball"ホーンズやコーラス隊も含めて、今までにない音楽的収穫があるツアーになると想う。後は、来日の吉報を切に望みたい。
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Live At The Apollo
さすがにライヴでは聴けなかったが、"Wreckin Ball"ツアーの ある意味ドレスリハーサルともいえる、アポロシアターでのライヴ音源を入手して、聴いた。

のっけから続いた新曲達が、これからのツアーで余分なところがとれて、大化けしそうな原石満載、といった印象。ブルースの歌も、まだまだラフなところもあるし、昔のナンバーも、色々と試されて、選ばれる余地があるように感じた。

"My City Of Ruins"はメンバー紹介が加えられて、アレンジもブラッシュアップされた印象。
"The E Street Shuffule"も、発表から38年経ってるのに曲と歌詞の力だけで、今、コンテンポラリーに流行しているヒップポップや、ラップのナンバーに拮抗するだけのナンバーになっていることに改めて驚愕!!凄い!

新曲では、"We Are Alive"がレコードになってるテイクよりぐっと響いてきたし、"Land Of Hope & Dream"も、新しいアレンジが しっくりきていた。

まぁ、"Wrecking Ball"ホーンズや、コーラス、と、ある意味新しいバンドを率いてのツアーなので、メンバーの最大の音楽的ルーツであるR&Bに基盤を置いた音作りを狙っているのかもしれない。

演奏の出来から考えると、数曲はツアーアーカイヴに残されるかもしれない。今現在観られる映像と音源はここから。
AT LAST "Wrecking Ball" is delivered in my house!!!!!!
写真_convert_20120309005400

遂に訪れたこの日。細かい事は抜きにして、
今夜は、この11のロックンロールを、朝がくるまで鳴らし続けよう。

PS.Play Loud Your "Wrecking Ball" at Maximum Volume




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